月別アーカイブ: 2023年4月

「コンテナ物語」/マルク・レビンソン

 コンテナ物語
 ◎
 改革者マルコム・マクリーンの快進撃物語は読んでいて痛快。
 同時に、アメリカの荷役労働組合のリーダーたちのたたかい方にも惹かれる。
 そして何より、今ではありふれた存在の「コンテナ」が、第二次世界大戦後の産物だったとは意外だった。コンテナ普及期の1960年代は、亡き父は機械製造の会社で貿易に携わっていたはずだが、そのころはまだコンテナじゃなかったのか、という発見。
 

「国際法」/大沼保昭

 国際法
 ◎
 ライトな入門書かと思った(1章扉のイラストが山科けいすけだったから)が、結構骨太。
 国際法には強制力(国内法における警察など)がないため軽視されがちだが、「それでも法は法」という立場があることを知る。
 ときに無力でありつつも、全体としては少しずつ良い方向に向かって進んできた、ということだろう。