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「『ありえない』をブームにするつながりの仕事術」/佐谷恭

 「ありえない」をブームにするつながりの仕事術: 世界初パクチー料理専門店を連日満員にできた理由 (絶版新書)
 ◎
 著者サイン本を入手。
 コムラッズ、サハラマラソン、北極マラソンなど、超長距離を走ることから繋がった、世田谷・経堂の飲食店「パクチーハウス」のオーナーの自著(店舗はすでにない)。
 タイトルだけだと何だかありがち・怪しげなビジネス自己啓発本・ノウハウ本みたいだが、中身はそんなことはない。これから社会に出る人、出て数年くらいの人には強くお勧めしたい。もちろん、それ以降の年代でも、好奇心が強く心の柔軟な人には十分響くだろう。
 

「ウルトラマラソンマン」/ディーン・カーナゼス

 ウルトラマラソン マン
 ◎
 BORN TO RUN 走るために生まれた ―ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族”では、商業主義的だとこき下ろされているウルトラランナーの自著。この本を読む限りは、チャリティで走っているし、そんなに商業主義の悪い人には思えない。
 いつか出てみたいWestern States の情景がわりと細かく描かれていて、参考になる。
 

「アルケミスト」/パウロ・コエーリョ

 アルケミスト (海外シリーズ)
 ◎
 小学校高学年くらいから大人まで楽しめる寓話。
 世界的ベストセラーだし、なんとなく噂では聞いていた本。知り合いが、何年か前に読んで人生が変わるきっかけとなった、ということらしいので読んでみた。
 いろいろな捉え方ができる良書だと思う一方、宝物のありかを得るクライマックスは何かヨーロッパの昔話に似たようなものがあった気がする。とはいえ、そこにたどり着くまでの紆余曲折は十分楽しめた。
 そして、いい歳してそこまで影響を受けることはないだろう、という事前の予想に反して、何か半生を振り返って考え込んでしまったのだった。
 

「地と模様を超えるもの」/趙治勲

 地と模様を超えるもの―趙治勲の囲碁世界
 ○
 なんで読もうと思ったのか?何かの記事で紹介されていたのだと思う。
 何事であれ一流の人の考え方には学ぶところはあるが、囲碁のルールを全く知らない私には細部は難解であった。
 「地」「模様」の意味するところ自体がよくわからないが、私の解釈では、石の並びが堅固な陣地なのか、戦略的には意味のない置き方になってしまっているか、という意味付けのようだ。著者の目指す棋風が「それを超えるもの」ということは、一見意味のない捨て石のようでも、後で効いてくることがあるとか、全体を大きくとらえると個々の石の並びにとらわれない方が良い、といった大局観みたいなものだろうか。
 

「朔と新」/いとうみく

 朔と新
 ◎
 「さくとあき」と読む。男二人兄弟の名前である。
 兄の朔は交通事故で視力を失い、陸上の才能のある弟・新を伴走者にブラインドマラソンに挑戦する。
 「伴走者」を検索したときに候補として表示され、評判の良い本だったので読んでみた。
 著者は児童文学系の人のようで、確かに平易で読みやすい小説であるが、大人が読んでも鑑賞に耐える作品である(特に、次男の性格描写や親との関係などなど、二児の父としては身につまされる)。
 朔とは月の逆行現象を指すもの、新とは新月すなわち「見えないもの」がこれから「見えるようになる」ことを表しているのかと思った。が、Wikipediaによるとちょっと違うらしい。いずれにしても、兄弟の名付け方にも、著者の考えが反映されストーリーを暗示しているように思う。