「そこにある山」/角幡唯介

 そこにある山-結婚と冒険について (単行本)
 ◎
 著者は冒険に惹かれる理由を「男は出産を体感することができないので、生を実感するためには死の実感が必要だ」といった考えを提示している。ある種の冒険(死の実感)の際に、あるいは事後に、生を実感することは事実だ。ただ、この考え方では、「そのような本能に基づく行動であるなら、なぜすべての男性が冒険に走らないのか、冒険の分野にも優れた女性がいるのはなぜか」の説明がつかない気がする。
 ともあれ、

結婚とは選択ではなく事態である。

とか、

内的感覚としての自由、それは、冒険におけるこの自律度の高まりと本質的に同じなのではないか

などには共感した。
 〈中動態〉の話も面白い。
 

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