月別アーカイブ: 2019年10月

「高砂コンビニ奮闘記」/森雅裕

 高砂コンビニ奮闘記 -悪衣悪食を恥じず-
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 江戸川乱歩賞受賞作家なのに、いろいろ問題があって生活困窮中の著者が、コンビニ店員として糊口をしのいだ体験を出版。バイト生活(コンビニ経験はないが)は懐かしく、共感を持って読んだ。
 考えてみれば、この著者のことを知ったのは、サハラマラソン関係の調べ物だった。それ以来何冊か読んだが、作品ジャンルが幅広い。久々の著作である本作でも、難癖をつけるような回りくどい修飾表現と、出版界への怨み節は健在だった。
 

「絶滅の人類史」/更科功

 絶滅の人類史 なぜ「私たち」が生き延びたのか (NHK出版新書)
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 人類の内で、ホモ・サピエンスだけが現代まで生き残っている理由を考察。場合によっては、近縁種のネアンデルタール人などが共存する社会生活が、現代でもあり得たかもしれない、というのは魅力的なアイディアだ。
 直立二足歩行のメリット、デメリットについては、BORN TO RUNのランニング・マン仮説も思い出しながら興味深く読んだ。