「風雪のビヴァーク」/松濤明

 新編・風雪のビヴァーク (yama‐kei classics)
 ○
 若くして北アルプスで遭難死した昭和初期の登山家の著作集。
 死を覚悟して記した冷静な遺書が有名であるようだ。そのことで知られるようになってしまったが、実際優れた先鋭的登山家であった、ということを遺稿から描き出そう、ということらしい。
 本文は淡々とした山行記録。遭難に至る山行についても、ドラマチックな演出は皆無で、本人の手帳からの手記のみ。したがって、「そういう結末を迎える人が書いたものだ」という事実を意識して、改めて読み直さないと、本質に迫ることはできないように思う。
 山行記録についても、文章で解説は付いているが、初読者向けに分かりやすい地図などが併載されているわけではない。あくまで、本人が会報に寄稿した原稿の再録である。
 

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