トルコのもう一つの顔 (中公新書)
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四半世紀前、中東の旅先で出会った日本人からトルコについてすごくいい本がある、と紹介されたのがこれだ。たぶん。
彼が言い間違えたか私が聞き間違えたか、「もう一つのトルコ」だとばかり思っていたので、帰国後、何度か図書館などで探したが見当たらず、あきらめていた。
この度、クルドの地に旅をした若い友人たちのネット上からの情報で、正しい書名を知る。
深い知性に裏打ちされた、軽妙な文体。民族浄化など重いテーマも背後にあるのだが、紀行文として読んでも十分面白い。これは著者の自由な生き方がそのままにじみ出ているのだろう。
続編や、補遺編が出ているらしい。これも読んでみたい。