「石の虚塔」/上原善広

 石の虚塔―発見と捏造、考古学に憑かれた男たち―
 ◎
 2000年の石器捏造事件のドキュメンタリー…というには、あまりにも深く、考古学界の歴史と人物の奥へ迫った傑作。
 戦後から考古学が一般にもブームになり、学界もアマチュアの発見を利用してきたという、ある意味共犯関係があったようだ。そして、「著名なアマチュア考古学マニア」となった人物は、学閥争いにも巻き込まれていく。
 こういったアマチュアのヒーローが、捏造事件の鋳型になってしまったのかもしれない。
 

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