日別アーカイブ: 2015年10月14日

「ベーシックインカムは究極の社会保障か」/萱野稔人

 ベーシックインカムは究極の社会保障か: 「競争」と「平等」のセーフティネット
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 賛否両論、公平に取り上げた論考集。
 「すべての人に生活に必要な現金を渡し、それ以上は自分で稼いでもらう」これがベーシックインカムの考え方だ。小学生のころ、大人の社会はこういうものなんだろうな、と勝手に思っていた…が、違ったようだ。
 問題点としては、財源(捻出可能な額では生活の保障にならない)、現行制度の改善を優先すべき(福祉の充実・働ける制度づくり)、ベーシックインカムしかもらっていない人への蔑視はなくならない、など。どれも一理はあるけれど、一度国が公式に本気のシミュレーションをしてもいいのではないか? それによって見えてくるもの(現行制度の無駄・不足、将来の財政、等々)は結構有効なのではないか、と思う。