「日本百低山」/小林泰彦

 日本百低山
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 味のあるカラーイラストで低山ハイキングを紹介する紀行文。
 私が訪れたことのある山は多くはないが、定番の高尾山の他、蛾ヶ岳、石割山、榛名山、棒ノ折山、岩櫃山などが懐かしかった。笠山、武甲山、御岳山、川苔山など、近年もトレラン等でよく訪れる山も掲載されている。

「崑崙奴」/古泉迦十

 崑崙奴
 ◎
 デビューから20年以上を経た著者の2作目。エキゾチックな推理小説。
 時代背景や道教の知識などが必要なので、読者に与えられる情報だけで謎解きするのは無理がある。読みやすく書かれている(難読漢語は多いが)ので、主人公たちの動きを楽しく追ってゆくタイプの楽しみ方ができる。
 ちなみに崑崙奴、とは、南海諸国から連れてこられた奴隷だそうだ。崑崙山脈の方からではなく。
 ラストシーンの超自然現象だけがちょっと引っかかる。著者はこのシーンで本作がファンタジーであることを示したのか、それとも、明記していないだけで実は合理的な説明を用意してあるのか、どちらなんだろうか。

「移民の宴」/高野秀行

 移民の宴
 ◎
 最近、経営管理ビザの資本金要件が500万円から3000万円に引き上げられた。これにより、街の外食店であるカレー屋さんやエスニック料理店などがなくなってしまう(外国人が店舗経営のために滞在することができなくなる)のではないか、と話題になっている。確かにそういう店の資本金は3000万円もなさそうだ。参考リンク
 先日、イスラム教徒の日本への移民には反対、という人に出会った。「だって、スカーフで髪の毛を隠していなかったら、レイプしてもいい、っていう奴らですよ」などと、誤解・偏見も甚だしい(さすがに反論した)。
 身の回りのそんな出来事へのアンチテーゼとして、日本国内で花開く移民たちの食生活を描いた本書を勧めたい、と思ったのだった。